ブリュータリズム
要約。 ブルータリズム・ファッションは、建築におけるブルータリズムの原則を衣服へと翻訳した体系である。素材への忠実さ。構造の露出。モノリス的な形態。装飾の拒絶。これらを最優先する。ドレープや身体に沿うシルエットは追求しない。代わりに、硬質な彫刻的ボリュームと素材の重量感を重視する。従来のファッションは製作過程を隠し、身体を露わにする。ブルータリズムは製作過程を露出し、身体を隠す。切りっぱなしの端や露出した縫い代は、ル・コルビュジエの「ベトン・ブリュット(生のコンクリート)」に相当する。それは装飾を排した、素材そのものの誠実な表面である。
素材の定義
ブルータリズムの整合性は、重力や身体の動きに抗う素材に依存する。ドレープ性の高い生地やニットはこの範疇から外れる。必要なのは、身体とは無関係に形態を維持できる硬さだ。縮充されたウールフェルト。厚手のコットンキャンバス。ボンディング加工されたネオプレン。14オンス以上の硬質なセルビッジデニム。これらの素材は身体の形を受け入れるのではない。身体に形を強いるのである。軽量な代替素材を用いると、建築的ロジックは崩壊する。それはモノリスではなく、単なるオーバーサイズに成り下がる。
カテゴリの分類
ブルータリズムは、建築的なアプローチを持つ他のスタイルと明確に区別される。解体主義は衣服の慣習を断片化するが、ブルータリズムはモノリス的な一体感を強調する。ミニマリズムは表面を洗練させるが、ブルータリズムは構造の跡を隠さない。ワークウェアは実用性を根拠とするが、ブルータリズムは構造的な誠実さを根拠とする。このスタイルは便利であることを主張しない。構造的に正直であることを主張する。露出した縫い代は、その衣服がどのように作られたかという歴史を雄弁に物語る。
分析の手法
本稿では三つの視点からブルータリズムを分析する。第一に材料科学。硬質な造形を維持するための繊維の挙動を扱う。第二に建設技術。パターン製作と芯地の設計によるボリュームの構築を扱う。第三に文化的記号論。露出した構造がいかにして意味を獲得するかを扱う。素材の特性と美的結果の間の因果関係を重視する。
語源
フランス語の「ベトン・ブリュット(生のコンクリート)」に由来する。ル・コルビュジエが自身の建築物の表面を表現するために用いた言葉だ。1950年代、英国の建築批評家がこれを「ニュー・ブルータリズム」として英語圏に導入した。それは単なる素材の描写から、構造を隠さないという倫理的姿勢へと進化した。ファッションにおいて「ブルータリスト」という言葉は1990年代に普及した。川久保玲やヨウジヤマモトの初期コレクション、そしてリック・オウエンスの造形に対して遡及的に適用された。ここでの「ブリュット(残忍な、生の)」は攻撃性を意味しない。素材と製作過程が、加工されずにそこに存在することを意味する。
サブカルチャー
ブルータリズム・ファッションを支えるのは、前衛的な実践者と建築的リテラシーの高い消費者のネットワークである。彼らはトレンドではなく、構造的な知識を共有する。切りっぱなしの端が、設計されたものか、単なる手抜きか。その違いを見極める能力がコミュニティ内の評価を決定する。この区別は外部からは見えにくい。それが内部のゲートキーピングとして機能する。
物理的な拠点は、ドーバーストリートマーケットやリック・オウエンスの旗艦店のような空間である。コンクリートと足場を用いた内装は、衣服の美学を空間的に補完する。アントワープ王立芸術アカデミーや文化服装学院のような教育機関も重要だ。オンラインではRedditのr/avantgardefashionやStylezeitgeistのようなフォーラムが、技術的な議論を支えている。
この分野は生産知識への近さによって階層化されている。頂点には建築的衣服を設計するデザイナーやパタンナーがいる。中間層には知識を批評へと翻訳するスタイリストやコレクターがいる。初心者はシルエットやブランド名でこの美学に触れるが、その背後にある材料科学にはまだ届かない。知識を深めることで階層を上がることは可能だが、構造への理解なしに着用しても真の権威は得られない。
歴史
ブルータリズム・ファッションの歴史は、建築の原則が衣服へと翻訳されてきた過程そのものである。
建築的基盤(1950年代–70年代)。 ル・コルビュジエがコンクリートの質感をそのまま露出させる手法を確立した。アリソン&ピーター・スミソソンは、鉄骨や配管を露出させた。これらは装飾的な隠蔽を拒絶する美学だった。この時期の建築が、後のファッションに共通する形式言語を生んだ。モノリス的なボリューム。素材の露出。幾何学的な角張ったフォルム。これらである。
日本のアヴァンギャルドによる翻訳(1970年代–80年代)。 建築からファッションへの決定的な翻訳は日本で起きた。川久保玲は衣服を身体に沿うものではなく、建築的なオブジェクトとして扱った。1981年のパリ・デビューは、西洋の美意識を根底から揺さぶった。黒一色。切りっぱなしの端。意図的な穴。これらは装飾を排した構造への回帰だった。ヨウジヤマモトも同時に、厚手のウールを用いた巨大なボリュームを提示した。彼らの服は、西洋のテーラリングではなく、日本の衣服構造に由来する論理を持っていた。
ベルギーの解体主義とプロセスの露出(1980年代–90年代)。 アントワープ・シックスやマルタン・マルジェラが、日本のアヴァンギャルドが切り拓いた道を拡張した。マルジェラは製作過程そのものをデザインとした。裏返されたシーム。露出した肩パッド。しつけ糸の跡。これらはブルータリズムの「構造への忠実さ」を最も直接的に表現していた。
オウエンスと2000年代の体系化。 リック・オウエンスは、日本のボリューム表現とベルギーの露出技術を統合した。重厚なレザーやワックスコットンを用いたモノリス的なシルエットを構築した。彼は自身の家具デザインにおいてもコンクリートや青銅を用い、建築とファッションの境界を消し去った。ランウェイを巨大なコンクリート構造物の上で展開することで、その主張を強化した。
現代の実践者(2010年代–現在)。 クレイグ・グリーンは、パッド入りのパネルを紐で連結する構造を導入した。接合法を露出させる手法は、ブルータリズムの論理を現代的に解釈したものだ。A-COLD-WALL*のサミュエル・ロスは、建築現場の素材を衣服に落とし込んだ。これらのデザイナーは、素材の真実と構造の露出という核となる原則を維持しながら、新たな文脈を創造し続けている。
シルエット
シルエットは解剖学的なプロポーションではなく、建築的なボリュームによって決定される。長方形のトルソー。円柱状の袖。台形のコート。これらは衣服が内部の構造によって形態を維持した結果である。身体は衣服に包まれるのではなく、衣服という空間を占有する。
重要なのは「ゆとり」と「構造」の区別である。一般的なオーバーサイズは生地の重みでドレープを作る。ブルータリズムのボリュームは、芯地や硬質な素材によって重力に抗う。身体の曲線は無視される。パターンは直線を多用する。肩のラインは身体を越えて拡張される。これにより、衣服は建築物の耐力壁のような垂直性を獲得する。
非対称性も重要な要素だ。不揃いな裾や中心を外したボタン配置。これらは装飾ではない。構造上の必要性や製作過程の論理から導き出された結果である。視覚的な均衡を崩すことで、衣服が作られた過程を強調する。
素材
素材の選択が、衣服が建築物となるか、単なる大きな服に終わるかを分ける。このカテゴリーの信憑性は、物理的な硬さと重量感に依存する。
ウールフェルトと縮充ウール(10–20 oz/yd²)。 繊維を熱と圧力で絡み合わせた素材。織り目がないため、どの方向にも均等に形態を保持する。端を切りっぱなしにしても解れない。この特性が構造を露出させるデザインに適している。欠点は虫食いに弱いことだ。厚みがあるため内部に害虫が入り込みやすい。また、自重で肩に負担がかかるため、接合部の補強が不可欠となる。
厚手のコットンキャンバスとダック地(10–18 oz/yd²)。 板のように硬い生地。12オンス以上になると、身体とは無関係に平面的な幾何学形状を維持する。ワックス加工を施すことで、防水性と経年変化による独特の風合いが得られる。これはブルータリズムの「素材の真実」という倫理に合致する。湿度の高い場所ではカビが発生しやすく、定期的なワックスの塗り直しが必要だ。
ボンディング加工されたネオプレン(2–5 mm)。 自立するパネル状の素材。芯地なしで形状を維持できる。滑らかで連続的な表面が、モノリス的な視覚効果を生む。熱による裁断で端を処理でき、製作の論理を露呈させる。欠点は通気性のなさだ。また、熱や洗濯によって層が剥がれる「デラミネーション」という致命的な劣化が起きる可能性がある。
硬質なデニム(14–21 oz)。 未洗いの生デニムは、最初は硬い板のようだ。数ヶ月着用することで、着用者の身体の動きがシワとして記録される。これは素材の自叙伝であり、ブルータリズムの倫理を体現している。日本のセルビッジデニムはこの分野で世界的に評価されている。
内部構造の素材。 伝統的なテーラリングの芯地を、より過剰なスケールで使用する。馬の毛を用いたホースヘア・キャンバス。襟や彫刻的な突起に硬さを与えるバックラム。これらが目に見えない骨組みとして衣服を支える。接着芯は安価だが、経年劣化で表面に気泡が生じるリスクがある。
カラーパレット
色彩の論理も建築から導き出される。コンクリート。鋼鉄。亜鉛。風化した木材。これらを彷彿とさせる無彩色が中心となる。色彩を排除することで、視線を素材の質感や重量、構造へと向けさせる。
コンクリート・グレー。 最も象徴的な色だ。クールなグレーではなく、砂や型枠の跡を感じさせる温かみのあるグレーが好まれる。質感が異なれば、同じグレーでも全く異なる表情を見せる。マットなフェルトのグレーと、光沢のあるネオプレンのグレー。これらを組み合わせることで奥行きを作る。
ブラック。 日本やベルギーのデザイナーにとって不可欠な色である。エレガンスのためではない。色彩という変数を消去するためだ。見る者は、形、比率、テクスチャ、そして構造そのものを評価せざるを得なくなる。光を吸収するマットな黒が理想とされる。
生成りと無染色のトーン。 エクリュ、未漂白のモスリン。染料を加える前の素材本来の色。これは「素材への忠実さ」を最も直接的に体現する。かつて川久保玲は、仮縫い用のシーチングをそのままランウェイに登場させた。製作過程そのものを色として提示したのである。
工業的なアクセント。 錆びた鉄。酸化した真鍮。これらは時間の経過を感じさせる。稀にセーフティ・オレンジやハザード・イエローが使われることもある。これらは建築現場や労働環境との繋がりを示唆する記号として機能する。
ディテール
ディテールは、製作プロセスを可視化するための装置である。それぞれの要素には、構造的な理由と表現としての正直さが同居している。
切りっぱなしの端(Raw Edges)。 最も認識しやすいディテールだ。生地の断面を露出させる。これは生地の構造を隠さないという宣言である。解れないように、端から数ミリの場所にステッチをかけるなどの精密な工学設計が必要とされる。
露出した縫い代(Visible Seam Allowances)。 本来は内側に隠す縫い代を、あえて外側に出す。衣服を裏返しに着用するような、逆転の建設手法だ。接合部分が強調され、衣服の「成り立ち」がデザインとなる。
露出したステッチ。 しつけ糸や、コントラストの強い糸を用いたステッチ。マルジェラは、完成前に取り除くはずのしつけ糸を残すことで、衣服を「未完の状態」で固定した。工業用のチェーンステッチも、製造方法を宣言するために表面に露出させる。
構造的なハードウェア。 金属のグロメット、リベット、Dリング。装飾ではなく、補強や接合という本来の機能を強調する。ジッパーは隠さず、その歯やスライダーを表面の組成の一部として扱う。重厚な金属パーツは視覚的な重量感を与える。
未完成の美学。 裏地を省き、内部の芯地やパターン用のマーキングを露出させる。布の端にある「セルビッジ(耳)」をそのまま裾に利用する。これらは、構造物を覆い隠すことを拒む建築的な姿勢と重なる。
アクセサリー
アクセサリーもまた、重厚な素材感と建築的な形態を維持する。
フットウェアは重く、厚いソールを持つ。リック・オウエンスのスニーカーは、足を彫刻の土台のように扱う。グッドイヤー・ウェルト製法のステッチを露出させたブーツも、構造の誠実さを表現している。マルジェラのタビブーツは、足の形を解剖学的に再定義するデバイスだ。
バッグは柔らかいドレープを避け、硬質な箱型やポーチが好まれる。ストラップは装飾的ではなく、荷重を支えるための太いものが選ばれる。ジュエリーは酸化した金属を用いた彫刻のような造形。製作の跡が残る無骨な仕上げ。アイウェアは厚いアセテートや金属を用いた幾何学的なフレーム。これらは顔を建築的な開口部として縁取る。
ボディ・ロジック
ブルータリズムは身体を、衣服という建築物を支えるための「骨組み」と見なす。身体のラインを強調したり、性的に魅力的に見せたりすることは目的ではない。身体は垂直方向の軸と動力を提供する。衣服の形は、内部の構造と素材の硬さによって独立して存在する。着用者は衣服に密着するのではなく、衣服という空間に「住まう」ことになる。その体験は重厚で、衣服の存在を常に肌で感じるものとなる。
この論理は、ジェンダーの境界を曖昧にする。ウエストやヒップ、肩幅を強調する従来の性差のルールを拒絶するからだ。身体を単なる投影の場として扱うことで、代替的な美学を構築する。
ただし、この美学には身体的な負荷も伴う。数キログラムに及ぶ重量。可動域の制限。素材による熱。これらに耐えうる身体と、ゆったりとした動きを許容する環境が必要とされる。このスタイルを体現するには、服だけでなく、それを着るための空間と時間へのアクセスも求められる。
ガーメント・ロジック
ブルータリズムの製作は、エンジニアリングに近い。素材、芯地、パターン、組み立てのすべてが相互に依存している。どれか一つが欠けても、建築的衣服は成立しない。
パターン設計。 平面的な幾何学ブロックを優先する。ダーツは最小限に抑えられ、ウエストの絞りも排除される。これにより、衣服は身体を包む殻ではなく、直線の壁を持つ空間となる。彫刻的な膨らみが必要な場合は、生地を寄せるのではなく、内部にパッドや第2の構造体を仕込むことで解決する。
組み立て。 重い素材を支えるための強固な接合が必要だ。二重に折り込んで縫う「折り伏せ縫い」や、パネルを重ねて叩く「ラップシーム」が多用される。これらは強度を確保すると同時に、特徴的なシームラインを形成する。
メンテナンス。 ウールフェルトは水洗いを避け、スポットクリーニングにとどめる必要がある。虫食い対策は必須だ。ワックスコットンは、防水性を維持するために数シーズンごとのリワックスが求められる。ネオプレンは熱に弱く、タンブラー乾燥は絶対に避けるべきだ。重い衣服は細いハンガーにかけると型崩れするため、肩幅の広い木製ハンガーの使用が推奨される。
寿命。 単層の厚手素材で作られた服は、適切に手入れすれば数十年持つ。一方、接着剤を用いたネオプレンや接着芯は、5年から15年で劣化が始まる。これは「加水分解」という素材固有の限界だ。ブルータリズムの真髄を長く楽しむには、伝統的な工法で作られた単一素材の服を選ぶのが賢明である。
モチーフ / テーマ
そのテーマは装飾的ではなく、常に構造的、認識論的である。
素材への忠実さ。 素材は素材らしくあるべきだという倫理。コンクリートはコンクリート。ウールはウール。シームはシームに見えるべきだ。染料や仕上げによる偽装を最小限に抑える。
構造の露出。 建物を支える骨組みが、そのまま建物の顔となる。ファッションにおいても、衣服を形作る要素を隠さない。それが美しさを決定する。
モノリス的な形態。 細かく分割されたパーツではなく、一つの巨大な塊として提示する。継ぎ目を最小限にし、硬い素材を用いることで、衣服全体に連続性と重厚感を与える。
装飾の拒絶。 刺繍やプリントといった後付けの装飾を排す。製作過程で生じる細部そのものを、唯一の装飾として扱う。
文化的指標
1981年の川久保玲によるパリ・デビューは、すべての始まりである。露出した構造と無彩色のデザインは、当時の西洋ファッションへの強烈な介入だった。それは単なる流行ではなく、美意識そのものの転換だった。
リック・オウエンスのランウェイも重要だ。コンクリートの巨大な舞台で展開されるショーは、衣服と建築の境界を消し去った。マルタン・マルジェラの「ストックマン」コレクションは、仕立ての道具を衣服そのものとして提示し、「構造への誠実さ」を究極の形で表現した。
建築界では、ロンドンのバービカン・センター、安藤忠雄の「光の教会」、ピーター・ズントーの「テルメ・ヴァルス」などが視覚的なレファレンスとなる。Instagramの @brutgroup のようなアカウントは、建築とファッションの愛好家を結びつける現代のアーカイブとして機能している。
ブランドとデザイナー
礎を築いたデザイナー:
- Comme des Garçons / 川久保玲 (1969年、東京/パリ創設):全ての起源です。「Body Meets Dress, Dress Meets Body」(1997年春夏)や「こぶドレス」が有名です。衣服の概念を解体し続けています。
- Yohji Yamamoto (1972年、東京/パリ創設):重量感のある黒のウールとコットンを多用します。オーバーサイズのボリュームが特徴です。建築的なラッピングの手法を用います。
- Maison Margiela / Martin Margiela (1988年、パリ創設):構造を反転させます。制作プロセスをあえて露出させます。ストックマン・コレクションや白の4本ステッチが象徴です。
- Rick Owens (1994年、ロサンゼルス/パリ創設):モノリスを思わせる巨大なボリューム。DRKSHDWにおける切りっぱなしの構造。コンクリートの美学をファッションに統合しています。
現代の旗手:
- Craig Green (2012年、ロンドン創設):パットを施したパネルシステム。紐を用いた構築的なデザイン。ワークウェアを幾何学的に再解釈します。
- A-COLD-WALL* / Samuel Ross (2015年、ロンドン創設):建築学の背景を持ちます。工事現場の資材を引用します。コンクリート顔料による染色が特徴です。
- Boris Bidjan Saberi (2007年、バルセロナ創設):手染めや樹脂コーティングなどの極端な素材加工。堅牢な構造。切りっぱなしの仕上げを徹底しています。
- Julius / 堀川達郎 (2001年、東京創設):ポスト・アポカリプス的な構造。重量感のあるジャージー素材とレザー。建築的なボリュームを追求します。
- Juun.J (1999年、ソウル創設):建築的なオーバーサイズ。グラフィックな幾何学。重厚なコットン素材を使用します。
建築的アプローチ:
- Issey Miyake (1970年、東京創設):Pleats Please (1993年〜)は衣服を幾何学システムとして定義しました。A-POCは製造プロセスそのものの提示です。
- Simone Rocha (2010年、ロンドン創設):チュールやネオプレンによる構築的なボリューム。装飾的でありながらブルータリズムの厳格さを併せ持ちます。
- Hed Mayner (2015年、テルアビブ/パリ創設):極端なボリューム感のテーラリング。幾何学的なオーバーサイズコート。重量感のあるウールとコットンを好みます。
- Lemaire (2014年再始動、パリ):天然繊維を用いた静かなボリューム感。建築的なドレープの規律。無駄を削ぎ落とした構造です。
- Studio Nicholson (2010年、ロンドン創設):構築的なミニマリズム。重厚なコットン、ウール、リネン。幾何学的なパターンカッティングが特徴です。
素材と生産のスペシャリスト:
- 細尾 (京都、1688年創業):伝統的な西陣織の技術。ファッションのための建築的なテキスタイルを開発しています。
- Loro Piana (カシミアおよび高級ウール):Storm System加工。ブルータリズムの美学に適した剛性を持つ高級ウールを提供します。
- Cone Denim / White Oak工場 (2017年閉鎖):アメリカ製セルビッジデニム。この閉鎖により、重厚なデニム生産の拠点は日本の工場へと集約されました。
- 日本綿布、クロキ、カイハラ、コレクト (日本のデニムメーカー):ヴィンテージ織機による重量感のあるセルビッジデニムの生産を担います。
参考文献
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